マスタを整える
マスタとは、得意先・商品・仕入先など、日々の伝票入力のたびに選ぶ基本データのことです。 本章では、業務で使う主要マスタの登録・単価設定・一括取込・複製・取引履歴の調べ方を説明します。
マスタ管理の入口は、メニューから開くマスタ管理画面(/masters/)です。
マスタ管理の基本操作
顧客・商品・仕入先など、多くのマスタは同じ操作の流れです。
- マスタ管理画面から対象のマスタ(例:顧客)を開きます。
- 一覧上部の検索ボックスにコード・名称などを入力し、「検索」をクリックします。
- 「+ 新規〇〇」から登録、行のリンクから編集・削除を行います。
一覧に表示される列は、ご利用環境の設定により異なる場合があります。 表示列のカスタマイズはサポート窓口(開発運用元)にご連絡ください。
CSV・Excel の出力と取込(一覧共通)
顧客・商品・仕入先・納入先、および各種区分マスタの一覧では、次のボタンが使えます。
| ボタン | 内容 |
|---|---|
| CSV出力 | 現在の検索結果を CSV でダウンロード(雛形兼用) |
| Excel出力 | 現在の検索結果を Excel(.xlsx)でダウンロード |
| インポート | ファイルをアップロードして一括登録・更新 |
詳細手順は後述の「CSV・Excel でまとめて登録する」を参照してください。
得意先を登録する
得意先(顧客)は、受注・売上・請求の相手先です。
- マスタ管理の「顧客」を開きます。
- 「+ 新規顧客」をクリックします。
- 基本情報(顧客コード・顧客名・住所・電話番号・メールアドレス等)を入力します。
- 必要に応じて「自社担当」「請求・入金設定」「売掛・与信・単価」などを入力し、「保存する」をクリックします。
一覧では顧客名をクリックすると「顧客カルテ」(詳細・集計画面)が開きます。 行の「📋 カルテ」からも同じ画面へ進めます。
請求区分と締め日を設定する
「請求・入金設定」タブ内の項目です。請求の流れが変わります。
| 請求区分(画面表示) | 意味 |
|---|---|
| 掛け(締め) | 月ごとの締め請求(請求する の締め請求) |
| 掛け(都度) | 売上ごとの請求(請求する の都度請求) |
| 現金 | 請求書を作らない運用(入金の扱いは下記「現金のお客様」) |
締め日は「締め日グループ」を選ぶか、「締め日」に 1〜31 の日を直接入力します(月末は 31)。 「入金条件」で支払期限の計算ルール、「入金方法」で想定する回収方法を設定します。
親会社と支店をまとめて請求する場合は、「請求先」を「親顧客に請求」にし、親顧客を指定します。 締め日グループ・入金条件は、マスタ管理トップの「締め日グループ」「入金条件」で事前に登録しておきます。
単価ランクを設定する
「売掛・与信・単価」タブの「販売単価ランク」で、得意先に適用する単価ランク(1〜5)を選びます。 画面上の選択肢名は環境により異なります(例:単価ランク1 が「標準売価」に相当する場合があります)。
商品マスタに登録した単価ランク 1〜5 のうち、ここで選んだランクの金額が、伝票作成時のデフォルト売価になります(後述の優先順位を参照)。
現金のお客様
請求区分で「現金」を選ぶと、現金取引の得意先として扱われます。 マスタ登録時は、他の区分と同様に基本情報と請求区分を設定するだけです。
売上確定後の入金の動き(自動記録など)は 入金を消し込む を参照してください。
自社担当部署・担当者
「自社担当」タブで、当社側の担当部署・担当者を選びます(顧客の担当者名とは別項目です)。 部署・社員のマスタは、マスタ管理トップの「部署」「社員」で登録します。
仕入先を登録する
仕入先は、発注・仕入の相手先です。
- マスタ管理の「仕入先」を開きます。
- 「+ 新規仕入先」からコード・名称・連絡先などを登録します。
- 仕入先名(コード)をクリックすると詳細画面(サマリー)が開き、最近の支払履歴などを確認できます。
商品を登録する
商品は、見積・受注・売上・発注・仕入の明細で選ぶ品目です。
- マスタ管理の「商品」を開きます。
- 「+ 新規商品」をクリックします。
- 「基本情報」タブで商品コード・商品名・商品区分・単位などを入力します。
- 「販売単価」「仕入単価・原価」「在庫・数量」など必要な項目を入力し、「保存する」をクリックします。
商品編集画面から「📋 受注履歴」で、過去の受注明細を検索できます。
在庫管理する商品・しない商品
「在庫・数量」セクションの「在庫管理区分」で選びます。
| 区分(画面表示) | ユーザーに見える違い |
|---|---|
| 在庫管理する | 売上・仕入などで在庫数量が増減する(在庫を管理する) |
| 在庫管理しない | 在庫連動しない品目 |
| サービス | 在庫連動しないサービス品目 |
「数量の小数桁数」「単価の小数桁数」を商品ごとに指定できます(空欄のときは環境の既定値が使われます)。
単価と定価
商品の「販売単価」セクションに、単価ランク 1〜5 と定価があります。 ランク 1 のラベルは環境により変わります(一覧では環境設定の名称で表示されます)。
※定価の入力欄が表示されない場合は、サポート窓口(開発運用元)にご連絡ください。
定価はカタログ価格などの参考用です。伝票に自動で入る売価は、次の優先順位で決まります。
| 優先順 | 内容 |
|---|---|
| 1(最優先) | 得意先ごとの個別単価(顧客別単価マスタに登録がある場合) |
| 2 | 得意先の単価ランクに対応する、商品の単価ランク 1〜5 |
| 3 | 上記が未設定・ゼロのとき、単価ランク 1 の金額 |
受注・売上・見積で顧客と商品を選ぶと、上記に従って売価欄に金額が入ります。手入力で上書きもできます。
得意先ごとの単価を登録する(個別単価)
特定のお客様だけ別価格にしたいときは、顧客別単価を使います。
- マスタ管理の「顧客別単価」を開きます。
- 「+ 新規登録」から顧客・商品・販売単価を指定して保存します。
個別単価が登録されている組み合わせは、伝票作成時に常に最優先で使われます(単価ランクより優先)。
組み合わせ商品(セット品)について
※この機能が表示されない場合は、サポート窓口(開発運用元)にご連絡ください。
商品編集画面で「BOM商品」をオンにすると、完成品と構成品の関係(BOM)を登録できます。 編集画面の「🔧 BOM構成」から、構成品と数量をメンテナンスします。
BOM商品は在庫の引当や発注の展開に影響します。詳細な在庫・製造の運用は 在庫を管理する を参照してください。
CSV・Excel でまとめて登録する
対応マスタ
次のマスタで、一覧から CSV 出力・Excel 出力・インポートが使えます。
| マスタ | 一覧での名称 |
|---|---|
| 商品 | 商品 |
| 顧客 | 顧客 |
| 仕入先 | 仕入先 |
| 納入先 | 納入先 |
| 顧客区分 | 顧客カテゴリ |
| 商品区分 1〜4 | 商品区分〜商品区分4 |
| 仕入先区分 | 仕入先カテゴリ |
手順
- 対象マスタの一覧を開き、「CSV出力」または「Excel出力」で雛形をダウンロードします(検索で絞った状態なら、その結果が出力されます)。
- ダウンロードしたファイルを編集します。関連マスタはコード列で指定します(例:商品の区分コード、納入先の顧客コード)。
- 一覧の「インポート」をクリックし、ファイルを選んで「検証する」をクリックします。
- 確認画面で新規・更新・エラー行数を確認します。
- エラーがなければ「本番取り込みを実行」をクリックします。
エラーが出たときの読み方
確認画面には次の情報が表示されます。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 新規 / 更新 / スキップ / エラー行 | 検証結果の件数 |
| 全体エラー | ファイル形式や列定義の問題 |
| 入力エラー(行) | 行番号と項目ごとのメッセージ |
| 取り込みエラー | 参照先マスタが見つからないなど |
エラーがある場合は本番取り込みはできません。メッセージを修正したファイルで、再度「検証する」からやり直してください。
文字コードは CSV が UTF-8(BOM 付き推奨)、Excel は .xlsx です。 納入先は、先に顧客マスタを取り込んでから行うと安全です。
マスタを複製して登録の手間を省く
顧客・商品・仕入先は、一覧または編集画面の「📋 複写」で似たデータをコピーできます。 複写後は編集画面に移動し、仮コードの修正を促すメッセージが表示されます。
複写される情報・されない情報
| マスタ | 複写される主な内容 | 複写されない/初期化される内容 |
|---|---|---|
| 顧客 | 名称・住所・請求設定・単価ランク・顧客担当者・顧客別単価 など | コード(仮コードに変更)、親子請求関係、売掛開始残高、委託倉庫、添付ファイル |
| 商品 | 名称・単価・在庫区分・BOM構成 など | コード(仮コードに変更)、初期在庫数量(0)、添付ファイル |
| 仕入先 | 名称・連絡先・税設定 など | コード(仮コードに変更)、買掛開始残高(0) |
仮コードは 元コード-COPY-日時 形式です。複写直後に正式なコードへ変更してから保存してください。
名称の末尾には「(複写)」が付きます。運用に合わせて名称も修正してから保存してください。
過去の取引履歴を調べる
受注明細単位で過去の取引を検索できます。
顧客から調べる
- 顧客カルテ、または顧客編集画面の「受注明細履歴」を開きます。
- 商品名・受注日・顧客注文番号・ステータスで絞り込み、「検索」をクリックします。
商品から調べる
- 商品編集画面の「📋 受注履歴」をクリックします。
- 顧客名・受注日・顧客注文番号・ステータスで絞り込み、「検索」をクリックします。
一覧には受注番号・受注日・数量・単価・金額などが表示され、合計件数・金額合計も確認できます。
困ったとき
インポートでエラーになる
- 確認画面の「行 N」のメッセージを読み、該当セルを修正してください。
- 区分コード・顧客コードなど、参照先のマスタが先に存在するか確認してください。
- CSV の文字化けが疑われる場合は UTF-8(BOM 付き)で保存し直してください。
- ファイルサイズ・行数が上限を超えるとエラーになります。分割して取り込んでください。
伝票の単価が思った値で入らない
次の順で確認してください。
- 顧客別単価 — その顧客×商品の個別単価が登録されていないか
- 得意先の単価ランク — 顧客マスタの「販売単価ランク」が意図したランクか
- 商品の単価ランク 1〜5 — 選ばれたランクに金額が入っているか(0 や未入力だとランク 1 にフォールバック)
- 手入力の上書き — 保存済み明細は自動再計算されない場合があります
商品を選び直すか、顧客を変更すると、売価は再度自動取得されます。
複写したマスタが使えない
複写直後のコードは仮の値です。編集画面の黄色い案内に従い、正式なコードに変更して「保存する」してください。